▲YAMAP 「一生に一度は富士山に登りたい」という夢を叶える登山相談会に参加してみた!

▲YAMAP 「一生に一度は富士山に登りたい」という夢を叶える登山相談会に参加してみた!

2023年4月22日(土)、都内で開催されたYAMAPの「一生に一度は富士山に登りたい、という夢を叶える登山相談会」に参加してみました!

4月上旬にYAMAPからこのイベントについてのニュースレターがメールで届き、「富士山に精通した登山ガイドやヤマップスタッフが富士山登山に関する情報をお届けするだけでなく、登山ノウハウもお伝えします。」とのこと。今年の私の目標は「富士山登頂」なので、是非参加したい!ということで申し込みました。このイベントについてはブログやSNSでシェアしてOKということでしたので、学んだ内容についてまとめたいと思います。「富士山に登りたい!」という方の参考になれば幸いです。

このイベントの流れ

  1. 参加者自己紹介
  2. 富士山クイズ王選手権
  3. 参加者プレゼント
  4. 富士山登山について
  5. 質疑応答

参加者自己紹介

最初はテーブルごとに1人30秒ずつの自己紹介からスタート。「今年登りたい山」などを話し、あっという間に30秒が経過しました。老若男女、様々な参加者の方がいらっしゃいましたが、「山が好き!」という共通点があるので、短時間ですが盛り上がりました。

富士山クイズ王選手権

次に、「富士山クイズ王選手権」という、テストが配布されました。学校の定期テストのよう(^_^;)。

富士山や登山に関する様々な問題が13問、出題されました。中には「え〜っ!」と驚く問題も!
しかし、テストの内容は公開NG!とのことでしたので、ここでは控えさせていただきます…。

テスト終了後は、テストを他の方に渡して採点してもらいます。そして、点数が高い方の中でジャンケンをして、勝った方が優勝となりました。

プレゼントの内容とは?

クイズ王選手権の優勝者には「富士山の天然水」を2本プレゼント。あらかじめ参加者全員に1本プレゼントされていましたが、さらに追加で2本、プレゼントとのこと!(優勝者の方は、帰り道トレーニングです^^;)

それから、さらに参加者全員に「リポビタンJELLY」と「リポビタンPOWDER」をいただきました。

YAMAPの担当の方が試したところ、下山後にパウダーを摂ったら、次の日の疲れが軽減されたそうです。

「富士山登山」について学んだこと

後半は、富士山登山に向けての勉強です。
教えてくださるのは、YAMAPの執行役員の小野寺さん、YAMAPユーザーのsamiさん(若くて可愛らしい女性)、クラブツーリズム富士登山企画担当のガイドさん、そしてYAMAPストアの方です。ここでは、新しく知ったことや、特に大切だと思ったことに絞ってご紹介したいと思います。

登山中の装備

  • ザックは、1泊2日の小屋泊であれば、30リットル前後の容量がおすすめ。悪天候に備えて「レインカバー」も忘れずに!
  • 富士登山用の登山靴は、足首を保護してくれるミドルカットがオススメ。ソールは柔らかすぎず、硬すぎない中間程度が履きやすい。
  • ストックは両方使うと良い。
  • 風が強いので、砂避けとしてマスク(口の中がジャリジャリにならないように)とサングラス(紫外線だけでなく、目に砂が入らないためにも必要)、ゲイター(セミロングのタイプが良い。靴に砂が入らないように)があると良い。
  • 日焼け対策として、日焼け止めクリームサングラス帽子(風が強いからあごひも付き。後ろから日差しが当たるので、つば付きで、首裏にサンシェードが付いたものがオススメ)が必須。

※装具をお持ちではない方や、「富士山に1回だけ登るための装具があれば良い」という方向けに、「YAMAP RENTAL」(ヤマップ レンタル)という新しいサービスが開始されたそうです。リーズナブルなお値段で、高品質の山道具を使える&試せるそうです。

山小屋で使うもの

  • 富士山の山小屋では充電ができないところが多いので、モバイルバッテリー(10000mAh)を持って行った方が良い。
  • 寒さ対策として、体の出ているところを冷やさない(ネックウォーマー、レッグウォーマー)とともに、体幹を冷やさないために腹巻が良いとのこと(体を冷やさないことが高山病対策になる)。
  • 睡眠をしっかりと取ることができるよう、耳栓やアイマスクがあると良い。

服装について

  • 昼間に登る時には暑いので、長袖で登るよりも半袖にアームカバーの方が風が通って涼しくて良い。替えの長袖を持って行き、下山の時は長袖を着るのも良い。
  • 御来光待ちの時が寒いので、防寒着が必須(フリースorダウン、または両方持って行くなど、人それぞれ)。
  • レインウェアは上下必要。透湿性に優れた3層構造のものがオススメ(パッキングの時にはすぐに取り出せる場所に収納する)。
  • アンダーウェアは、ヒートテックやエアリズムなどの日常用機能下着はNG。YAMAPストアとしては、「ファイントラックのドライレイヤー」がおすすめ。

着替えについては、次の日に全部着替える方、1泊ならば着替えず、風呂あがりの服のみ持って行き、万が一着替えが必要になったら風呂あがり用の服を着る方、風呂上がり用の服を用意するが、ズボンは同じにしている方、など様々でした。

また、お風呂セット(風呂道具と下山後の着替え)は、同じルートを往復する場合はロッカーに預けることができるとのことです。

必要な水の量と購入の際のコツ

  • 必要な水の量は、「体重×行動時間×5」。 体重60kgの人が5時間行動する場合は
    「60×5×5=1500」=1.5ℓの水が必要。
  • ただし、富士山には山小屋がたくさんあるので、重くならないように山小屋で購入して補充するのがおすすめ。その際、購入したペットボトルの水を自分のナルゲンボトル等に移すと、ペットボトルを回収してもらえるので、荷物を減らすことができて良いそうです。

トイレは?

  • 七合目を超えると山小屋が頻繁にあるので、行きたいタイミングで行ける。
  • 有料なので、100円玉を10枚くらい持って行くと良い。

高山病対策について

  • 歩幅を狭く(一足分くらい)、息が上がらないペースでゆっくりと登る。
  • 呼吸を深くする。
  • 足元ばかり見て姿勢が悪いと酸素が回らなくなるから、顔を上げて歩く。
  • 水をたくさん飲む(トイレが近くなるからと、我慢するのはNG!)
  • 体を冷やさない(血液の循環が悪くなるから)。
  • 食事を2倍咀嚼して食べる!→人は、食べ物を消化する時に酸素を使う。噛み砕くのを2倍にすると、消化器で酸素を使わなくなる分、脳に酸素が回りやすくなり、高山病を防げる

よく噛んで食べることは体に良い、ということは知ってはいましたが、高山病対策にもなるということは初めて知りました!この機会に日頃から実践し、習慣化させたいと思いました。

富士山 登山計画を立てるプロセス

  • 見たい景色は何か?(御来光をどこで見る?剣ヶ峰に行く?)
  • ルートと日程を決める。(土日を優先する?混雑を避けることを優先する?)
  • 公共交通機関と時間を調べる。
  • 宿泊する山小屋を決める。(宿泊する山小屋は何を基準にする?)

ルートプランについて

このあと、小野寺さん、samiさんから、実際に行かれた時のルートプランを教えていただきました。

須走ルートプラン

小野寺さんは、御殿場駅からバスで須走口五合目まで行き、七合目の小屋に宿泊。翌日早朝、小屋で御来光を見てから頂上へ向かい、浅間大社奥宮、郵便局、剣ヶ峰を通り、昼食を食べてから下山。夕方、須走口五合目からバスに乗り御殿場駅に戻るプラン。このプランは、深夜に歩かず、山小屋でゆっくり休めることが良い。また、七合目に宿泊することが、高山病対策にもなるとのことでした。

吉田ルートプラン

samiさんは、バスタ新宿から高速バスで富士五合目(スバルライン)まで行き、吉田ルートへ。八合目上部の山小屋に宿泊(翌日、少しでも楽に行動するために)。翌日AM2時頃に山小屋を出発。AM4時過ぎに山頂到着。山頂の小屋でカップラーメンを購入することができ、食べながら御来光を待ったそうです。そしてAM5時過ぎより下山をはじめ、9時半頃に五合目に到着。この時は、お鉢巡りをしなかったそうですが、お鉢巡りをする場合、五合目到着が11時過ぎになるとのことです。

その他

クラブツーリズムさんからは、「吉田ルート2日間」「富士山縦走(富士山山頂に泊まり、宝永山を通って富士宮口に下山)3日間」、「富士宮口から登り、御殿場口に下山」するルートなど、様々なプランが掲載されたリーフレットをいただきました。おそらくホームページに詳細が掲載されていることと思います。「どれもオススメしたい」とのことでした。

「御来光を山頂で拝む」場合、特に吉田ルートでは混雑しているそうです。そこで、ちょっと先まで行くと、空いているところで御来光を待つことができるそうです。

ただし!暗くて危ないから、15分くらい先までにして、もっと先までは行かない方が良いとのこと!そして、寒いから防寒対策をしっかりすることが大事だそうです。

「お鉢巡り」については、標高が高い所を1時間半ほど歩くので体力が必要ですが、行くことをオススメしたいとのことでした。

山小屋の選び方ついて

  • 山小屋の選び方は、自分のプランに合わせる。
  • 例えば、高山病になりやすい人は、七合目の山小屋に泊まると良い。
  • 2日目に楽したい場合八合目山小屋に泊まると良い。
  • 山頂へ行く間、荷物を預かってくれる山小屋もある。
  • 特に女性は、着替えスペース(更衣室)があるかどうか、で選ぶのもあり。

富士登山 Q &A

日帰りでも行ける?

日帰りの場合、行動時間が10時間を超えます。体力に自信があり、高山病対策のことなどを分かっていれば行けるのではないか。そして、日帰りの場合は高所での滞在時間が短くなるから、高山病になりやすい人にとっては良いかも、とのことでした。ただし、登山に慣れている方でないと厳しいです。

トレーニングの方法を教えて!

  • 山に登るのが一番良い。まずは、1日6〜7時間歩く。それからステップアップして、標高差が1000mある山を登山する。
  • 富士山の一合目から五合目まで歩くのも良い。「宝永山」登山もオススメ。
  • 山小屋に泊まったことがなければ泊まってみると良い。
  • 木曽駒ケ岳に泊まるなど、標高が同じくらいのところで泊まってみるのも良い。
  • ジムのランニングマシンで「傾斜18度、時速4kmで歩く」と、登山で使うのと同じ筋肉が鍛えられる。

ジムに通われている方は、この方法であれば、平日にもトレーニングすることができますね。

登頂するだけではない、富士山の楽しみ方を教えて!

  • 富士山頂にポストがあり、富士山頂の消印で手紙を送ることができる。
  • 富士山頂の浅間大社奥宮では御朱印をいただける。
  • 山小屋から、深夜に絶景が見られる。→「街の明かり」と「山頂に向かう人たちのヘッドライトの明かり」。

オススメの日・時期は?

  • 基本的に、土日が混雑している。平日は空いているから、金曜日に休暇をとって行けると混雑を避けられる。
  • お盆の時期は平日でも混雑しているが、8月12日〜15日あたりはペルセウス座流星群が見られて良い。
  • 梅雨明け十日が天候が安定している。8月後半は少し寒い。

しかし、2023年は7〜8月は、平日でも山小屋の予約はすぐに埋まってしまったようです…

山小屋で過ごす際の注意は?

  • 着圧タイツを履いている場合、寝るときは脱いだ方が良い。
  • 目覚める時は、アラームは鳴らさずにスマホのバイブレーションを使用する。

まとめ

今回のイベントの参加費は1,000円でした。ただ、プレゼント代などを考えると、実質600円程度の参加費になるのかな、と思います。

参加者の皆さんの富士登山への意欲が高く、特に質疑応答のコーナーが大変盛り上がり、本来ならば終了後に参加者の交流会が予定されていたようですが、時間切れとなってしまったくらいでした。スタッフの方々が、経験されたことに基づき熱心に答えてくださり、とっても勉強になりました。富士登山に向けての意欲もさらに高まり、私にとってはお値段以上でした!

安全に楽しく登山をするためには、「トレーニング」も大事ですが「知識」を身につけておくことも、同じくらい大事だと思っています。またこのような機会があれば、ぜひ参加してみたいと思います!